【削除済みアカウントが作成したスケジュールを削除する方法】Outlook・Exchange
退職者など、すでに削除されたアカウントが開催者となっている予定(会議やスケジュール)を、
Exchange Online 環境で一括削除することは、
Microsoft 365 の標準機能では実施できません。
本記事では、削除済みユーザーの予定削除方法について、
「削除済みアカウントから復元できる場合」と「アカウントが完全に削除されている場合」のそれぞれに分けて解説します。
■ パターン①:削除済みアカウントを復元できる場合
Microsoft 365 管理センターで、削除から30日以内であればアカウントを復元可能です。
この場合は、対象アカウントにフルアクセス権を付与して、
そのメールボックスから予定を削除できます。
ステップ1:アカウントを復元
- Microsoft 365 管理センターにアクセス
- [ユーザー] → [削除済みユーザー] を選択
- 対象のユーザーを選択し [復元] をクリック

ステップ2:フルアクセス権を付与

- Exchange 管理センター(https://admin.exchange.microsoft.com)へ管理者でサインイン
- [受信者] → [メールボックス] を選択
- 対象メールボックスをダブルクリック
- [委任] → [読み取りと管理(フルアクセス)] → [編集]
- [+ メンバーの追加] → 対象ユーザーを選択 → [保存]
※ 権限反映には時間かかる場合があります。
ステップ3:予定を削除
- Outlook on the Web にフルアクセス権を持ったユーザーでサインイン
- 右上のアイコンから「他のメールボックスを開く」
- 復元したアカウントのメールアドレスを入力 → 開く
- 対象のスケジュールを削除(定期予定であれば「すべて」または「今後すべて」を選択)
■ パターン②:アカウントが完全に削除されている場合
完全に削除されたアカウント(30日以上経過など)は復元やフルアクセス付与ができません。
この場合、出席者(参加者)側で手動削除する必要があります。
Outlookクライアントを使って出席者側で一括削除する方法
- Outlookクライアントを起動し、予定表を表示
- [表示] → [ビューの変更] → [一覧] を選択
- 列に「差出人(開催者)」が表示されていない場合:
- [ビューの設定] → [列] → 「すべての予定フィールド」から [開催者] を追加
- [差出人] 列で該当の削除済みユーザー名にて並び替え
- Ctrlキーを使って複数選択 → 右クリックで [削除]
この方法により、出席者自身の予定表から不要なスケジュールを一括で削除可能です。
■ 現時点での制限事項と補足
- 管理者が組織全体の予定表から一括で削除する仕組みは Exchange Online では実施できなさそうです。
- 将来的な機能追加の可能性もありますが、現時点では出席者単位での削除が必要です。
- 定期予定の削除には「今後のすべて」または「すべてのインスタンス」を選択する必要があります。
■ まとめ
- アカウントが削除から30日以内なら、復元 → フルアクセス権付与 → 主催者として削除が可能
- 完全に削除された場合は、出席者が自身の予定表から削除する必要あり
- Outlookの「一覧ビュー」機能を活用することで、複数予定の一括削除が効率的
退職者などが作成した不要な予定の整理には多少の手間がかかりますが、
今回ご紹介した方法を参考にしてみてください!
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