【OneDrive】データ保持に関する仕様の変更について:2025年”MC836942″

Microsoft 365

OneDrive for Business のライセンスはく奪後の動作変更について


これまで、OneDrive for Business では、ユーザーのライセンスをはく奪しても、

ユーザーアカウントが削除されない限りデータが削除されることはありませんでした。

そのため、ライセンスのみを削除しユーザーアカウントを残した場合でも、

OneDrive for Business のデータは保持され、

アクセス権が付与されているユーザーからの閲覧が可能でした。

“MC836942” の適用


しかし、今後 Microsoft メッセージセンター “MC836942” が適用されると、

ライセンスをはく奪しただけでユーザーアカウントを削除しない場合でも、

ライセンスはく奪から 93 日が経過すると

OneDrive for Business が自動削除される、

または保持設定に従いアーカイブ状態となる仕様に変更されます。

これにより、管理者ユーザーであってもアクセスができなくなるため
注意が必要です。

よくある質問とその回答

「93 日後にごみ箱へ移動」された場合、
ライセンスを再付与してもデータは復元されないんですか?

一度サイトコレクションのごみ箱に移動した OneDrive for Business は、ライセンスを再付与しても自動的に復元されることはありません。
復元の可否は、アイテム保持ポリシーまたはリテンション期間の設定状況により異なります。
アイテム保持ポリシー、もしくはリテンション期間が設定されていない場合も、
ライセンスはく奪後 93 日が経過すると、OneDrive for Business は自動削除され、
ごみ箱へ移動されます。

ごみ箱に移動後、完全削除され、復元が不可能になります。


アイテム保持ポリシー、もしくはリテンション期間が設定されている場合
ライセンスはく奪後 93 日が経過すると、OneDrive for Business は自動的にアーカ
イブされます。

参考情報

ライセンスのない OneDrive ユーザー アカウントを管理する – SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

ごみ箱に入った後のプロセスは?

ライセンスはく奪後 93 日が経過した場合、
基本的に 完全削除 されるか アーカイブ化 されるかのいずれかとなります。


アーカイブ化を避けたいです、助けてください。

アーカイブ化を避けるためには、ライセンスはく奪後 93 日以内にライセンスを再付与する 必要があります。

アイテム保持ポリシーやリテンション期間が設定されている場合、OneDrive for
Business は自動的にアーカイブ化され、復元時に課金対象となる可能性があります。

「削除された OneDrive を復元する」機能について

「削除された OneDrive を復元する」機能は継続しますか?

「削除された OneDrive を復元する」機能は今後も利用可能です。
公開情報に記載されている方法で、引き続き OneDrive for Business の復元は可能であると考えられます。

参考情報

ライセンスのない OneDrive ユーザー アカウントを管理する – SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn

注意点として、
削除後 93 日以内 であれば、OneDrive for Business の復元が可能です。
削除後 93 日を超えると、復元時に自動的にアーカイブ化される可能性があります。

参考情報

削除された OneDrive を復元する – SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn


Microsoft アーカイブとは?

Microsoft アーカイブとは何ですか?

アーカイブされた OneDrive for Business のデータは、
Microsoft 365 アーカイブ専用の領域 (Microsoft 365 アーカイブ ストレージ) に保存されます。
Microsoft 365 Archive とは SharePoint Online (OneDrive for Business) の
非アクティブとなっているコンテンツを
SharePoint コールド アーカイブ層 (コールド ストレージ) にデータを保存するサービスです。
バックアップと異なり、コンテンツをアーカイブ保存するため、簡単な操作で復元することが可能です。
この際、アーカイブ化されたデータはテナントのアクティブなストレージ クォータが消費されなくなり、
代わりに Microsoft 365 アーカイブ ストレージの使用量が消費されます。
そのため、Microsoft 365 Archive を使用することで SharePoint 管理センター内に空き容量を作ることが可能です。


<公開情報>
Microsoft 365 アーカイブの概要 – Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn
— 以下抜粋 —
サイトがアーカイブされると、明示的にコールド レベルになり、テナントのアクティブなストレー
ジ クォータが消費されなくなり、代わりに Microsoft 365 アーカイブ ストレージの使用量が消費され
ます。
— 抜粋以上 —


Microsoft 365 アーカイブのコンプライアンス機能 – Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn
— 以下抜粋 —
アーカイブ サイトのデータの約束
アクティブな SharePoint サイトと同様に、アーカイブされたサイトは、データの約束のベースライ
ン レベルを維持し、情報が常に保護され、アクセス可能であることを保証します。
持続性 – アーカイブされたすべてのデータは、アクティブな SharePoint データと同じくらい持続性が
あり、時間の経過と同時にそのまま信頼性が維持されます。
セキュリティ – アーカイブされたサイトまたはデータは、アクティブなサイトやデータと同じレベルのセ
キュリティを持ち、未承認のアクセスから情報を保護します。
Geo レジデンス – アーカイブされたすべてのデータは geo コンプライアンス境界内に留まります。
データ所在地の要件が満たされていることを確認します。
OneDrive – 61 ページ
Microsoft EU のデータ境界 – アーカイブされたすべてのデータは、厳格なデータ保護規制に準拠
し、EU データ境界の約束に準拠しています。
— 抜粋以上 —


Microsoft 365 アーカイブについてよく寄せられる質問 – Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn
— 以下抜粋 —
Microsoft 365 Archive と SharePoint Advanced Management の違いは何ですか?
・ Microsoft 365 Archive では、SharePoint でサイトをアーカイブできます。
・ アーカイブされたサイトのストレージは、$0.05/GB/月のレートと、通常の標準ストレージレー
ト $0.20/GB/月で測定および課金されます。 詳細については、「 Microsoft 365 Archive の価格モデ
ル」を参照してください。
— 抜粋以上 —

<参考>
Microsoft 365 アーカイブの価格モデル – Microsoft 365 Archive | Microsoft Learn



まとめ

今回の動作変更により、OneDrive for Business のライセンスをはく奪後 93 日が経過する
と、自動削除またはアーカイブ化される 仕様となります。

特に、アーカイブ化された場合は復元時に課金が発生する可能性があるため、

事前に アイテム保持ポリシーやリテンション期間の設定を確認し、

不要なアーカイブ化を防ぐ ことが重要です。
企業や管理者は、この仕様変更を踏まえた管理ポリシーの見直しを行い、

必要なデータの保護と運用管理を適切に行うようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました